2010年 01月 23日
石井雅史さんとガチ☆ボーイ
脳出血や交通事故などの後遺症として、表面的には治ったように見えても、記憶できない等さまざまな困難を抱えた障害のことです。
「高次脳機能障害を理解する~私たちにできること」という講演会がある、という新聞記事を見て、身近に当事者がいるので東京まで行ってきました。
会場の有楽町マリオンは600人の募集に1000人もの応募者があったそうです。会場内はパイプ椅子等も出され満員。関心を寄せる方の多いことを実感しました。
専門家の方の説明の後、映画「ガチ☆ボーイ」のメイキングビデオが20分ほど上映されました。この映画は自転車事故により、「高次脳機能障害」を負った大学生の主人公が、プロレスを通して仲間や家族との繋がりの中で生きる実感を取り戻していくというストーリーのようでした。このビデオの中に、もと競輪選手の石井雅史さんが、完成した映画を見ているシーンがでてきます。石井さんは主人公と自分がダブって見えたとのこと。
2001年に練習中に交通事故で重症を負い、その後「高次脳機能障害」と診断され、現役引退。その後2006年に障害者の自転車競技に選手として復帰。北京パラリンピックで金メダルをとっています。
主治医の橋本医師と語る石井さんは深い闇を突き抜けてきた人の持つ輝きを感じさせてくれました。またまわりの家族や仲間の役割の重要さも。
医療関係者でさえまだこの障害について十分に理解されていない、とのことで多くの方が適切なリハビリを受けられないのが現状だそうです。
適切な治療とリハビリ、家族やまわりの理解があるかどうかで、大きく人生が変わる可能性があるということを感じました。身近な当事者はその点では本当にまわりに恵まれていたと思います。
ガチ☆ボーイ、DVDになっていたら見てみたいです。